トップページ > グルメ > 地域で選ぶ > 宮城県(仙台市中心) > のんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」

トップへ戻る

のんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」

もうだめだ・・・もうだめだ・・・とつぶやきながらその男はかすかに残る意識の中で歩いていた。じっとりとまとわりつく熱気に包まれた肉体はさながらじっくりといぶされた燻製チップに踊るチーズのようにこんがりと旨みをましたりはしない。しないのだ。水分だけが飛んでいく。ひょろひょろになっていく。もうだめだ・・・(ビールを飲まなきゃ)・・・もうだめだ・・・と謎の五七五を吐き出すあたりまでくればもうそれは立派な末期症状なのだ。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の店内

文化横丁のきむらってお店。

仙台の飲み屋街といえば国分町といった風潮がありますが、ことカブラボ的視点からすれば文化横丁やいろは横丁がある一帯のほうがとても魅力的だ。だらっと個性的なお店がたまり、だらっと酒飲みがたまる。なにより余計な客引きがないのがいい。その中でもきむらってお店は有名なお店で店内はぎゅうぎゅう混みあってるから写真みたいなところでも飲んだりする。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」のメニュー

お母さんこれでやっていけるのかい?

びっくり、さとうやに並ぶ仙台居酒屋界の中でも屈指といえる安心価格。飲んで食って2000円でお釣りがくるお店ってのはとってもありがたいことだ。デフレデフレと騒ぐ世の中ですが、一歩先へ行き過ぎたこのデフレ感は古い中にも暖かさを感じるから不思議なんだ。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の店内その2

二階があるらしい。

一階はカウンターがぎゅうぎゅうで10人いけるかどうかと4人テーブル席が一つ。2階は見てないからわからない。外席もあり。女将さんとこれまたこの場には似つかわしくないめんこい店員さん(大学生?)2名といった布陣。たまたま4人テーブル席のほうには同じく文化横丁内のびろうどの店主がいた。今度行きますね。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の黒ラベル

黒ラベル大瓶にお通し(たぶん200円)。

なんだかよくわからない葉っぱ系の漬物盛り合わせがきた。どんなもんかかと口に含むとやや濃いめの塩っぽさと酸味がしゃきしゃき音をたてながら口に広がる。うまい。初めてきて初めて食べたけど、たぶんこれが変わらないきむらの味なんだと思う。うまい。そしてビールがうまい、泣けるほどうまい。うまいうまいアンドなみだ。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の串焼き

タン、砂肝、はつ(自信なし)。

串打ちが独特ではじめてみるタイプだ。手間を考えれば妥当な方法なのかもしれない。それにしてもこの見た目から醸し出すチープなふんいき、口に含むともにゅもにゅと言わせて肉のうまみがじんわりと広がる。あーチープだ、チープな旨みだ、ほんのり聞いた塩加減とあわさりたまらいなあ、たまらない、たまらずにビールで流し込む。値段相応、しかしだからこそ安心できる。できる範囲でできる内容で勝負してることがわかり、ほっとする。

地元ののんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の串焼きタレ

レバー、皮。

レバーもこの独特な串打ち。タレはあっさりとした地味な甘辛さ。ほっとするんだなあ。

目の前ではめんこい店員さんが狭い水場でせっせとお皿を洗っている。右隣の男性は小説片手に串焼き片手に新政片手に過ごしている。左隣のおっさんはこれまた渋く新政をくいっといかせて30分も経たないうちに次行くからと出ていった。この店の歴史はわからないけど、こうして何十年とやってきたのであろうお店でたぶんこれからも長く続くお店なんだと思う。ゆるくふらっとくいっといける、気楽さがとてもよかった。またいきたい。

のんべえ達に愛されるお店、文化横丁の「きむら」の基本情報

★★★★
店名 焼き鳥きむら
住所 宮城県仙台市青葉区一番町2-4-17
頼んだもの ビールと串焼きとお通しで1600円ほど。
タベログ http://tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4010171/


大きな地図で見る

品切れが多かったから近々再訪せねばねば

イチゴ好きなら一度は行きたい気仙沼の「喫茶マンボ」と同じカテゴリの最新記事

この記事の広告です

プロフィール

カブさんのプロフィール画像