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【レビュー】13人の刺客を見てきた。

10月の誕生割ももうぎりぎりであと一回くらいはあと一回くらいは
なにか映画を見たいなあということで評判がよかった13人の刺客を鑑賞してきた。
今更だなあと思いながらも書いてみる。

吉祥寺のあれはセントラル?スカラ座でみてきたんですが、
客は思ったよりも多く全部で50人くらいだったかな。
意外とそこそこ入ってた気がする。

物語は、

時は江戸時代後期の弘化元年(1844年)。将軍の異母弟にあたる明石藩主松平斉韶は暴虐・無法の振舞い多く、明石藩江戸家老間宮図書は老中土井大炊頭屋敷前にて切腹、憤死した。幕閣では大炊頭を中心に善後策を検討したが、将軍の意により、斉韶にはお咎めなし、となった。斉韶の老中就任が来春に内定していることを知る大炊頭は、やむなく暗黙のうちに斉韶を討ち取ることを決意し、御目付役の島田新左衛門を呼び出した。新左衛門は大炊頭の意を受け、自身を含めて13人で、参勤交代帰国途上の中山道落合宿にて斉韶を討つことにした。 (wikipediaより引用)

といった感じでとてもわかりやすい。
設定は必殺仕事人的勧善懲悪の時代劇定番そのものです。
その設定に個性があふれる13人の刺客と激しい戦闘、
それと残虐的な描写がこの映画のうりなんでしょうか。

ひとまず糞藩主の糞っぷりの描写から。
なにしろ冒頭から糞藩主に向けての切腹からはじまるくらいで、
四肢がない女に、裏切った家臣の家族を矢で射ったりと、
糞藩主の糞藩主所以たる所業をこれでもかこれでもかと、
残虐シーンを取り込みながら印象づけていく。

見かねた家臣の一人がこいつはもうだめぽと暗殺しようそうしよう
ってことで暗殺を新左衛門に依頼し、その新左衛門が中心となって、
13人の刺客を結成。どうやって暗殺するか作戦会議も行われ、いざ決行。

んで、ここからが問題なんですよ。

作戦をたてた刺客チームは参勤交代中の大名行列を狙い
その大名行列が通る宿場町を先回りし、町毎買い取って町そのものに罠をしかける。
そしてその罠にまんまとはまる糞藩主の軍勢おおよそ300。

爆破どーん!柵がだだだだ!!!!!
閉じ込めこめられた糞藩主たちに上から刺客チームが弓矢でバババババ!

わっはっはっは、刺客チームの大勝利!!!
となるかと思いきや、ならない、まったくならない。

新左衛門本人がお遊びはこれまでだ!とかいいだして、
その閉じ込められた糞藩主たちのもとに
自ら降りて戦闘を始めるのだ。

そこからぐっちゃぐっちゃの大乱闘開始。
あっちこっちで爆破攻撃あり、牛の突進攻撃あり(なにあれ?)、
刺客は基本剣豪なので鬼のようにばっさばっさ切っていく。
途中、刺客チームもぼとぼとと倒れていくが最後は新左衛門が糞藩主を討ち取り終結となる。
となるんですが、もうね言わせてくれ。いろいろ言わせてくれ。
ひとまず、

なぜ降りた。
なぜ上から矢で追い詰めない。

お遊びはこれまでだ!といってわざわざ敵の軍勢に入るシーンは半ば笑ってしまった。
いやまあ、それいいだすとあの近距離でバシバシ弓を
刀で撃ち落とす糞藩主側もいやいやって話だけど。
そんで、

なんでさっさと糞藩主を討ち取らない。

何回か殺すチャンスはあったのに
これがまたなかなか討ち取らないんですよ。
そもそもですね、

なぜ皆殺しにする必要があるのか。

糞藩主の糞っぷり紹介タイムで四肢がない女が、
自分以外みなごろしにされたってエピソードになぞらえてだとは思うんですが、
なぜか刺客チームは糞藩主側をみなごろしにしちゃいます。
糞なのは藩主だけなのは知ってたはずなのになぜみなごろしにする必要があるのか。
本当の暗殺達成だけならば藩主を討ち取って達成なんじゃないの。
その他一般を殺すのは糞藩主と大差ない気がするんですけど。
それにしてもだ、

糞藩主側300人は嘘だろ

感覚的には1000人はいたよあれ。
爆破だけで何人吹っ飛んでんだよ。
何人切り倒したんだよ笑。

まあそもそもね、白昼堂々とやる時点で
暗殺でもなんでもないじゃねーかって話にもなるんですが、
その辺言い出すと、まあそもそも時代劇だからってことになるんですかね。
それにしては動機づけが強すぎる気がして、なんかこう前半は本気で、
後半はエンターテイメントとわかれてしまった気がします。
本気対本気でやるなら徹底して本気でやったほうがおもしろいと思うし、
エンターテイメントならエンターテイメントらしい設定でやったほうがいいんじゃないかと思う。
暗殺って設定がおかしくしてるんじゃないかな。
戦争とかならまだ。

リアルに本気で描きたいのか、
ただのエンターテイメントにしたいのかそこらへんの虚像具合とでもいいますかね、
その辺がとってもあいまいで個人的にはあー結局こういうのをやりたかったのね。
で、終わりにしてしまった映画になってしまいました。
ちょっと残念。

あっのりのりな松方弘樹はよかったです。

星:★★

映画基本情報

監督

三池崇史

主な出演者

役所広司 山田孝之

上映時間

141分

製作国

日本

公開

2010年9月25日

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